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頸部の怪我・障害

頸椎椎間板ヘルニアについて

●頸椎椎間板ヘルニアとは

椎間板は頸椎の間にあり、衝撃を吸収するクッションの役割をしています。その椎間板が破れ、後方にある神経を圧迫し疼痛や手の痺れ、筋力低下が出現します。

●原因

椎間板はクッションの役割をしており、常に頭の重さが加わっているため、変性(潰れたり、破れたり)するのが比較的早いと言われています。加齢に伴う変性によって椎間板が破れてしまい、髄核と呼ばれる中心部分が飛び出し、神経を圧迫し症状が出現します。30~50歳代に多く、不良な姿勢での仕事やスポーツが変性を早めると言われています。最近では、PCやスマートフォンなどの電子機器を使用する機会が増えていることも要因の1つとなっています。

●症状

後頸部や肩甲骨周囲、上肢に痛みやしびれが放散し、上肢筋力低下によって箸が使いにくくなったり、ボタンがかけにくくなったりと巧緻性障害が出現します。頭痛、めまいなどが出現することもあります。さらに、進行すると稀に足のもつれや排尿障害(頻尿・失禁など)が出現することもあります。

●診断

当院では上記の症状をもとに感覚障害や筋力低下、腱反射障害など身体的評価を診察にて実施します。さらに、レントゲンとMRIを撮影することでより正確な診断を行っています。

●治療

保存療法と手術療法の2種類がありますが、約3ヵ月の保存療法で80~90%の人は良くなると言われています。保存療法では投薬や注射などで症状を抑えつつ、患部に負担が加わるような姿勢や、筋力低下を改善させるためにリハビリテーションを行います。当院では星状神経節ブロック注射、上腕神経叢ブロック注射を中心とした注入も行っています。これらの治療でも症状が改善しない場合は手術療法の選択となります。手術では神経を圧迫している脱出した椎間板や髄核などを切除します。また、程度によってボルトによる固定が必要な場合もあります。当院で手術は行っておらず、連携している専門病院へと紹介し、受診していただきます。

上記の症状でお困りの方はご相談ください。